成功率と失敗

インプラントイメージ図

 

インプラントの成功率

                           (単位;%)

  上アゴ 下アゴ
5年成功率 89 97
10年成功率 81 95
15年成功率 79 88

  ( 1990年 Adelの報告)

インプラントのイメージ図

 患者さん側の条件(骨の量や治療後のメンテナンスをしっかりしているかなど)や歯科医師の技術によって成功率は変わってきますが、インプラントは他の治療法と比べてもかなり良い治療成績を収めています。
 上の歯であれば大体8割以上、下の歯であれば9割以上の成功率が見込めます。

※歯科医院のホームページなどで、「当院のインプラント成功率は99%です!」などと書かれていることがありますが、実はそれが1年成功率だったり、元々条件の良い患者さんに限っての成功率だったりしますので、注意が必要です。

インプラントが失敗してしまった場合には・・・

インプラントのイメージ図

 インプラント治療はちゃんと適応を見極め、正確な手技を用いて行えば9割以上の成功率が見込めますが、それでも当然失敗することもあります。


失敗の主な原因としては

1 歯科医師の診断に問題があった。
2 歯科医師のインプラント手術時の手技に問題があった。
3 噛み合わせに問題があった。(歯ぎしり・くいしばり)
4 患者さんのメンテナンスが不十分。
5 経済的な理由による無理な設計(本数が少ない。左右のバランスがとれないために、植立したインプラントに過剰な力がかかり、寿命が縮まる)
6 その他、タバコや骨質の問題など。

など色々なものが考えられます。もし失敗したとしても6ヶ月くらい経てば骨が回復し、再度インプラントを埋入できるようになります。

イメージ図

その際の費用は歯科医院によって様々で、治療後5年以内なら無料でやり直すところや、10年以内なら半額でやり直すところ、保障が一切ないところなど本当に様々です。治療を始める前に最低限保障内容については、ご遠慮なさらずに、納得のいくまで、お尋ね下さい。

また、インプラント治療でどうしても避けられない偶発症の一つに「神経の損傷」というものがあります。軽度のものであれば数ヶ月で回復することもありますが、重症のものでは一生麻痺が残ることもあります。

しっかりと検査(=CT撮影・3D処理によるシュミレーションオペ)を行っている歯科医院ではこのようなことはめったにありませんが、インプラント治療にはリスクもあるということをあらかじめ知っておくべきでしょう。